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2014/05/30
『WAGAIEリフォーム/丸亀市I様邸②』 破風(はふ)ができました!
こんにちは!
昨日に引き続き真夏のような天気ですね!WAGAIEの事務所も窓を全開にして営業中です;^^
さてさて、今日は難易度の高いリフォーム工事をしております、I様邸のご報告です。
ちなみにみなさん、破風(はふ)ってご存知ですか?
わかりやすい画像をみつけましたので、ちょっとお借りしたいと思います!
(彦根の観光ガイドときどき滋賀より)
上の図を見てわかるように、破風とは屋根にできる三角形の部分のことを指します。
例として丸亀城で見てみましょう!
Aが入母屋破風、Bが千鳥破風、Cが唐破風です。
せっかくなので他のお城もご紹介したいと思います^^
左が大阪城、右が姫路城です。どちらも破風の大きさと数がすごいですね!
とくに姫路城は小天守閣が3つもあるんだそうですよ!
いったい何人の大工がどれだけの期間を費やして作ったのでしょうか。途方もないですね。
I様邸の破風も立派にできておりますよ!
内側が少しむくれて(曲がって)いるのがわかるかと思います。
こういった木の加工も、大工さんが現場で角度を見ながら調整しています。
もともとあった破風が右の2つ。そして左にもう1つ新しくできました!
古くなっていた瓦は一旦取り除き、右側の破風2つも補修中です。
新しい瓦を葺く前に、下葺き材(ルーフィング)を敷いていきます。
こうすることで屋根の防水性を向上させ、激しい雨での瓦の下からの浸水を防ぎます。
内側から見るとこんな感じ。既存との取り合い部分です。
こういった部分も、プレカットができないため大工さんが現場で木材を加工しています。
前回のブログでもご紹介しましたが、上の写真で真っ直ぐに伸びている木材が隅木(すみき)。
昔から【大工と雀は隅で鳴く(泣く)】という言葉があるほど、隅木の加工は大工さんも泣くほど難しい工程なんだそうです。
そんなことも知らずにスズメは屋根でチュンチュン鳴いているというわけです。
これは大工さんが使う「さしがね」という道具です。
表には通常の尺度目盛が、裏面には「角目」(ルート2倍の目盛)と「丸目」(円周率3.14159分の1の目盛)が刻まれています。
これを使用して勾配を出したり、隅木の納まりを計算したりと、複雑な加工には欠かせない道具です。
しかしながら、最近ではこういった純和風の住宅も少なくなり、若手の大工さんが学ぶ場も減っているのが現状です。
幸いなことに、WAGAIEではI様のようなお施主様方から、ベテラン大工から若手大工へと技術を継承する機会を
度々いただいております。
古民家のリノベーションなども見直されている今、こういった技術のある大工は今後ますます貴重になっていくのでは
ないでしょうか。
I様邸のリフォームでは和風建築の詳細な部分を説明させていただきました。
神社や仏閣、お城などに行かれたときはぜひ破風や隅木など、屋根にも注目してみてくださいね。
きっと一味ちがった面白さがあると思います♪