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2014/05/14
『WAGAIEリフォーム/丸亀市I様邸②』 高難易度!入母屋の増築
こんにちは♪
昨日とは打って変わって気温が低めでしたね。
薄着で家をでたら涼しくって拍子抜けしてしましました;^^
今日は増築工事中のI様邸のご報告です。
まずタイトルを読んで「入母屋(いりもや)って?」と感じた方も多いのではないかと思います。
入母屋造りとは、昔ながらの日本家屋に見られる屋根の造りで、上部は切妻、下部は寄棟という構造になっています。
ご覧の通り、入母屋造りは他の構造と違ってやや複雑な造りになっています。
しかもI様邸はさらに下側が2段屋根なんです。
この妻面に増築していくのですが、増築部分は2段ある平葺きの、下側の高さに合わせる必要があります。
非常に難易度が高く、大工さんでもすんなりとは首を縦に振れないほどの工事ですが…
そこはWAGAIEの大工さん!
宮大工もこなす熟練の腕前です!
増築の際に不要になる屋根を取り払い、先日敷いた土台に柱を建てます。
元々あった隅木等はすでに撤去してあります。
ちなみに隅木は寄棟で上図に使用される部材です。
既存の柱との取り合い(接続)をしっかりと確認しながら母屋や垂木をつなげていきます。
余談ですが、こちらの白い部品は「がいし」と言います。
配線を巻き付けて、固定するのに使用していました。
現在でも電柱や電線に種類のちがうがいしが使われています。
いろんな種類のがいしがあるので、よく見るとおもしろかったりします^^
さて、こちらは2日後のお写真です。
増築部分も美しい入母屋造りになりました!
2段屋根の下側に沿って、きれいに繋がりました!
寄棟の屋根の先端は反っているため、それだけでも難易度の高い作業になります。
I様邸はその上に上部の隅木が…!
新旧の棟の高さが違うため、既存の入母屋部分に新設の棟を差し込む形になっています。
ちょっと外側からは見えないのですが…話を聞くだけでも複雑そうです。。。
内側はと言うと…
こんなに複雑!!
新しい部分だけを見ても十分複雑です…。
現在では技術の発達によって、かなりのところまではプレカットで準備できるようになってきましたが、
リフォームはまだまだ現場での加工が多い工事です。
上の写真の隅木は凹凸のない一本の柱なのですが、回りの柱は隅木の勾配ににぴったり合うような
刻み(凹み)を作らなければなりません。
垂木などは多少調整がききますが、梁などは一発勝負です!
技術と経験が必要な作業です。
ちなみに先端の反りも現場で大工さんが調整しています。
いかがでしたか?
拙い説明ではありますが、今回は屋根の構造や部材について少し詳しく書かせていただきました。
WAGAIE大工の実力が少しでも伝わったら嬉しいです^^
これから母屋の瓦も葺き替えていきます!
瓦割(瓦の枚数や寸法によって下地の寸法を調正すること)の関係もありますので、
破風の部分等はそれに合わせて施行していきます。
この瓦割も複雑だそうで…また機会があればUPさせていただきますね!
こうして複雑な構造を知ると、当時の匠のこだわりが見えてくるようですね。
また進捗がありましたらご報告いたします♪