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2017/11/08
古民家リノベーション
今日は、多度津町にて古民家リノベーション工事を行いました「てつや」さんよりお伝えします。
こちらは、多度津町大通りに面した築100年以上の建物で、かつてはこんぴら街道として賑わっていたところです。
多度津町では、街おこしの一環として当時から残っている古民家の再生に力を注いでいるそうです。
その活動の中心メンバーでもあります「NPO法人あおぞら」さんより、こちらの建物のリノベーションのご相談をいただきました。
お施主様のご要望を伺い、建物の雰囲気はそのまま残し、修繕が必要なところを手直しをしていくという工事となりました。
昔の町家のような造りになっていて、大通りから奥に広く続くとっても大きなお屋敷で、小さな坪庭や中庭を挟んで建物が建てられています。
通りの入口を入ると、当時はお店として使われていた「店の間」になっています。
今後はテーブルを置いてコミュニティスペースとして使われます。
そして「店の間」を通り抜けると中庭になっています。
この中庭を通り奥の間へと続きます。
奥の間の入口を入ると、京の町家などでも見られる「通り庭」と呼ばれる土間の通路になっていて、おくどさん(かまど)や水屋(作りつけの食器棚)などがあります。
水屋もそのまま残し、新しい厨房として再生されました。
上部は梁桁が化粧組され、「火袋」とよばれる吹き抜けになっています。
天井を高くしているのは、炊事の熱気や煙を逃がすためで、火事の際には周囲への延焼を防ぐため火を閉じ込める役割を持っているそうです。
最近では、昔のまま残っているお宅が少なくなり、このように当時の状態が見られるのはとっても貴重ですね。
厨房には、新しいおくどさんや厨房設備が設置されました。
現在は工事の方も一段落し、予定通りお店の営業が始まりました!!
元の屋号もそのまま引き継ぎ、昔ながらの定番メニューから旬のメニューなどの美味しそうな手作りお惣菜を提供してくれます♬
釜戸で炊いたご飯も間違いなく美味しそうです(^^)
広々とした二間続きの畳のお部屋も既存の状態のまま手直しを加え再生されました。
温かみがあり、来てくれた人がほっこりくつろげる空間ですね。
古いものを壊してきれいにしてしまうのは簡単ですが、保存状態も良く当時の状態のまま再生し昔の良さを今の時代に引き継ぐことができました。
今後も地域のコミュニティーの場としてこれからも長くこの貴重な建物を残していけると嬉しいです。
そして先日、WAGAIEでいつもお世話になっております住宅情報雑誌「香川の家」より次号掲載のための取材が行われました。
お施主様のご厚意で、お忙しい合間を縫って取材に協力していただきました。
プロのカメラマンとライターさんによってインタビューと撮影が行われました。
今回の取材の内容は「香川の家 2018冬・春号」に掲載される予定ですのでお楽しみに!(^^)!
このたびは、取材にご協力いただきまして誠にありがとうございました!!