「ただいま~」と元気な声が聞こえてきそうな玄関ホール。N様はご夫妻と仲良し姉妹の4人家族。収納力たっぷりのシューズボックスと、その向いにある不思議な球体?こちらは、大工さんの造作家具の飾り棚。透明のアクリル板が入っていて、格子越しにリビングの様子が見える、というちょっと不思議な構造になっています。
格子になった棚板には、実は釘を1本も使っていません。宮大工の経験を持つ大工さんが、木を組み合わせて作った1点もので、奥に見える本棚も同じく造作家具。思わず覗いてしまいたくなるこの光景は、N様邸ならでは。遊び心がくすぐられる、玄関ホールになりました。
キッチン側から見たリビングの風景は、とてものびやか。ダイニングやソファを置いたフローリングから、ゆるやかな階段を3段上がると、気持ちのいい和室につながっています。
階段の幅はたっぷり270㎝。段差も緩やかなので子どもたちはもちろん、大人がゆったり座ることもできます。和室の向こうには2階へと続く階段があり、吹き抜けから明るい光が差し込んできます。手すり部分、何だか♪と♬が連なっているように見えませんか?こちらもN様邸だけの仕様で、大工さんの手づくりです♪
テレビボードの上にある飾り棚は「木」をイメージ。自然な温もりと空へ向かって枝葉を伸ばし、「成長」する様子を描いています。お気に入りのDVDや、子どもたちの絵や作品を飾るのも楽しそう。造っている大工さんが一番、楽しそうだったものこの棚です。
ごろっと横になれる和室が欲しい、というご主人の希望でリビングの一部は畳敷きになっています。段差をつけることで和と洋が調和し、座った状態でダイニング側と目線の高さが揃うため、一体感も生まれています。壁面の大きな本棚は、奥さまの要望。お気に入りの本や漫画をたくさん収納でき、しかも倒れてくる心配がないので安心して過ごせそうです。階段の下には机を置いて書斎コーナーに。
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- こちらの本棚は棚の一部を可動式にしています。本の大きさや飾るものによって、向きを変えたり、外したり。気分によってレイアウトを変えることで、暮らしに変化が生まれます。
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- リビング側から見た飾り棚。壁の一部を円形にくりぬいて、しかも立体になっているという不思議なカタチが目を引きます。お気に入りの小物を飾れば、ちょっとしたミニギャラリーにも。
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- 木の温もりに癒される、造作の手すり。お子様の安全を考えながらも遊び心あふれるデザインです。2階の窓から差し込む光で一日中明るく、上り下りするのが楽しくなりそう♪
2階には姉妹それぞれの部屋があります。棚やクローゼットは造り付けにし、天井の勾配を利用してロフトを作りました。部屋が広く感じられ、ロフトはベッドとしても使えるので、しばらく家具を買い足す必要がありません。姉妹のお気に入りは、もちろんロフト。一緒に遊んだりお昼寝をしたり。子どもたちだけで過ごす時間も、自然と増えたそうです。
縦のラインにはボーダーのタイルをモザイク状に配置しました。ダークブラウンのラインが柔らかな色の外壁を引き締めています。
単調になりがちなモノトーンの外観。N邸ではゆるやかな勾配の屋根からつながる外壁の一部に、装飾として2本の直線をいれて、アクセントをつけました。玄関ポーチの格子との相乗効果で縦ラインが強調され、シャープな印象に。シンプルな中にも個性が光る、N様らしい住まいになりました。